※　Dr.フィッシャー醸造所はその名の通り、フィッシャー家が経営している醸造所です。　上の写真は在りし日のフィッシャー氏と館の前日広がる壮大なボックシュタイン畑です。　醸造所の名前にDr.が付いているのは彼のお父様がフランクフルトで活躍された外科医だったからです。　その当時は荘園のようにここの経営は管理人に任せて休暇には戻って管理の実態を把握するような生活だったそうです。　氏とは来日の試飲会で知り合いその後オックフェン村の醸造所を1988年に訪ねてから２０年たちますが残念な事に10年まえにご病気で亡くなくなられてしまいました。　現在はフィッシャー夫人が引き続き経営を引き継いでいます。

　最近では２００８年４月に再度お邪魔していろいろ試飲させていただきました。　中でも２００３年ものの甘口ワインは素晴らしい出来でぜひ近々輸入したいと思いました。

※　左と下の写真はボックシュタイン畑のフィッシャー家所有区画からボックシュタイン館を眺めています。　カメラで館を狙うと足元が全く写らないぐらいの急峻な斜面の畑です。　

　現在この急峻な畑での作業はトラクターを畑上部の農道に止めてウインチで作業者を畑の下部から引っ張り上げて行います。　とても採算性の悪い畑ですので高級な良質ワインを造らなくてはとっても割が合いません。　モーゼルワインに良質な高級ワインが多いのはこのような畑が多いからなのです。

※　Dr.フィッシャー家のワインはすこぶる長寿です。　私は今１９９４年オックフェナー・ボックシュタインの上級酒を飲んでいますがこのクラスで１０数年後も楽しめる白ワインはモーゼルのザール地区のワインだけです。　その理由は強力な酸味です。　このようなワインは10年過ぎてからが美味しいのです。